【2019年12月】航空搭乗記:深圳航空 無錫→深圳

無錫から深圳まで、深圳航空の中国国内線に搭乗しました。無錫空港国内線ターミナル、自慢の深圳航空ラウンジを利用してみましたので、詳しくお伝えします。

また、深圳空港での深夜到着、早朝出発に便利なエアポートホテル「ハイアットプレイス深圳エアポート」に宿泊した時の様子もあわせてご紹介します。

フライトデータ

項目 フライト
航空会社 深圳航空(Shenzhen Airlines)
便名 ZH9814
発地 蘇南碩放国際空港(WUX)
着地 深圳宝安国際空港(SZX)
機種 B737-800
機体記号 B-5412
出発時刻 予定22:50 実際22:46
到着時刻 予定1:40 実際1:11
所要時間 2時間25分
搭乗クラス エコノミー
座席番号 7F

はじめに

深圳航空は、中国広東省の深圳に本拠地を置く中国国際航空の子会社。航空連合「スターアライアンス」(略称”スタアラ”)に加盟している。

中国国内線は、深圳、広州、瀋陽、無錫などをハブ・準ハブ空港として全国に路線網がある。

今回搭乗した無錫-深圳線は9便/日の運航。全便中国国際航空とのコードシェア便となっている。また、同区間には他に中国東方航空、中国南方航空、東海航空によるフライトが各1便/日ある。

無錫市は中国東部、江蘇省にある都市。上海と南京のほぼ中間に位置している。

蘇南碩放国際空港は無錫市街中心部から南東約15kmの場所に位置する軍民共用の空港。中国国内の民間空港としては、乗客数ランキングは43位、貨物扱いランキングは24位となっており、規模的には中堅クラスだ。

なお、この空港には軍事施設があるので、写真撮影に注意が必要。

中国東方航空と今回利用した深圳航空が準ハブ空港(Focus city)として利用している。

深圳航空

チェックイン

今日は名古屋・中部国際空港から無錫経由で深圳まで向かう行程である。航空券はそれぞれ別に購入したため、中部発の便から降りた後、一旦空港の外に出てから国内線ターミナルにてチェックインとなった。

国内線ターミナル入口

なお、これは後で知ったが、ターミナルの建物を出なくても国際線ターミナル内で2階の出発フロアに上がり、連絡通路を通るとそのまま国内線出発ロビーに行くことができる。国際線到着ロビーにはそんな案内は一切なかったが、やはり当空港での乗り継ぎはあまり想定されていないのかもしれない。

ターミナル連絡通路(後日撮影)

早速2階の出発フロアに上がる。国内線ターミナルは国際線とは比べ物にならないほど規模が大きく人も多い。

国内線出発ロビー

時刻は20:30を過ぎた所。これから搭乗する深圳行きZH9814便は22:50発なので、まだ大分余裕がある。

55~66番の深圳航空チェックインカウンターに向かう。やや遅い時間帯であるためか人影まばらだ。

赤い絨毯が敷かれた豪華なVIP専用カウンターがある。ファーストクラス利用者やスタアラゴールドメンバーなどが利用可能。

深圳航空チェックインカウンター

通常のエコノミーカウンターもガラガラであったが、あえてスタアラゴールドの権利を使うべくVIPカウンターでチェックインする。

パスポートとANAスーパーフライヤーズカードを提示しチェックイン。中国は国内線であっても身分証明書の提示が必須である。

待ち時間ゼロであっという間に手続き終了。席番は”7F”、かなり前方の席にアサインしてもらえた。搭乗券にはスタアラゴールドメンバーであることを示す”NH*G”の表示がされている。ラウンジインビテーションは無いが、搭乗券に”貴賓客”であることを示すシールが貼られている。

保安検査場に向かう

フロア中央部にある保安検査場へ。ここにもVIPレーンが存在する。誰もいないのですぐ通過。

遅い時間帯のためか、制限エリア内も閑散としていた。

制限エリア

蘇南碩放国際空港のラウンジ

時刻は21:00を過ぎた所。ZH9814便の搭乗開始時刻は22:10なのでまだ1時間以上ある。せっかくなのでラウンジで一休みしたい。

国内線制限エリア内のラウンジは確認しただけで3か所あった。保安検査場を出て左手すぐの所に深圳航空の「尊鵬閣」、その隣に中国東方航空ラウンジ、反対側右手に「機場頭等休息室(FIRST CLASS LOUNGE)」がある。

深圳航空ラウンジ入口
機場頭等休息室入口
機場頭等休息室の案内板

ラウンジプログラム「プライオリティパス」の会員は、「機場頭等休息室(FIRST CLASS LOUNGE)」のみ利用可能。なお「ラウンジキー」で利用可能な場所は無い。

早速、深圳航空「尊鵬閣」に入室。入口にはスターアライアンスの立派な看板が立っているが、階段は暗くて狭いので、この上に本当にラウンジがあるのか不安になってくる。

ラウンジ「尊鵬閣」に向かう

上階に上がると”VIP”感満載の立派な玄関が現れた。

尊鵬閣入口

搭乗券を呈示し入室する。階段上り口の貧相さからは想像できない豪華な造りだ。

ラウンジ内の様子

室内は奥行きがあり、かなり広い。100人以上は収容できると思われるが、利用者は筆者を含め2~3人程度。ほぼ貸し切りに近い。

内装や什器類も凝っている。ソファーの各席にはご丁寧に”VIP”マーク入りの特注クッションが備え付けられている。

豪華な内装
VIPマーク入りのクッション

よく見ると、椅子や机、棚など、すべての什器一つ一つに資産管理標が貼られている。やはり備品の厳正な管理は、経営の基本中の基本。

資産管理標

電源はあちこちにある。日本のAタイププラグもそのまま使用可能。

フード類も非常に充実していた。一番奥にフードコーナーがあり、ホットミールが数点ある。ヌードルカウンターもある。

フードコーナー
豊富なフードとドリンク
ヌードルカウンター

麺をたのんでみる。フードコートにあるような呼び出しベルをもらい席で待つ。

5分ほどで完成。さっぱりした味で美味。

フードコーナーとは別に、中央部付近にはスナックカウンターがある。酒類やコーヒー、茶、菓子など酒類は豊富だ。

スナックカウンター
中国茶

もっと長居したい居心地の良い空間であるが、搭乗時刻が迫ってきたので退室する。また機会があったら立ち寄ってみたい。

搭乗

機内へ

ZH9814便は21番ゲートから出発する。現在時刻は22:00、そろそろゲートに乗客が並び始める頃だろうか。

21番ゲートに向かう

既にゲート周辺には大勢の乗客が待機している。優先搭乗口と一般搭乗口が分かれているが、どこに並べばよいのか、やや分かりにくい。

21番ゲート

22:10、予定通りの時刻で搭乗開始となった。一般搭乗口は長蛇の列となっているが、優先搭乗口は3名のみ。すぐにゲートを通過する。

シート

機種はボーイング737-800。機体記号はB-5412で経年10年以上のベテラン機だ。調べてみると、もっぱら国内線で使用される機体のようだ。

シートは3-3の横6列。シートピッチはやや広め。ただし、個人モニターは装備されてなく、モバイル電源も無い。

シート

シートポケットには新聞とブランケットが入っていた。これはスタアラゴールドメンバーに対するサービスであろうか。しばらくすると客室乗務員が笑顔であいさつに来てくれた。

シートポケット

出発

22:46、定刻より4分早く出発。22:52、滑走路北側(RWY21)から離陸。一旦停止しないローリングテイクオフだ。

離陸

機内サービス

23:12、ベルト着用サイン消灯。23:40頃から機内食の配布が始まる。

深夜の時間帯なのでホットミールは無く、おやつ類のみ。先ほどラウンジで食べたばかりなので一部はお持ち帰りにする。

機内食

名古屋からの便と同じく、天井のモニターで映画が放映される。スピーカーから音を出すのはやめてほしい。

到着

日付が変わり、0:30頃から降下開始。広州市上空から一旦海に出て、ぐるっと左旋回し南側からアプローチ。

深圳市街を望む

1:05、海側の滑走路(RWY34)に着陸。1:11、351番スポットに到着した。定刻より29分早い。

着陸

搭乗橋を渡って降機する。この深圳宝安国際空港は2013年に新ターミナルが完成。延床面積は45万平方メートルで中国最大級の規模を誇る空港ターミナルである。

ひたすら通路を移動する。降機してから手荷物受取場まで10分位かかってしまった。

延々と続く通路

手荷物受取場もまた巨大な空間である。受取場所を間違えると長距離歩くはめになる。

手荷物受取場

荷物はすぐに出てきた。もしかしたら人間様より速いかもしれない。

エアポートホテル「ハイアットプレイス深圳エアポート」に宿泊

既に時刻は1:30、かなり早着してくれて助かったが、明日に備えて早く床に就きたい。

予約したエアポートホテル「ハイアットプレイス深圳エアポート」に向かう。まずは正面に進み「地面交通中心」に向かう。

地面交通中心への入口

地面交通中心に入ると、また巨大な空間が広がる。林立する白い柱が印象的。24時間営業の飲食店等があり、深夜の到着でも便利だ。

地面交通中心

中心部から左手、14番ゲートに向かう。案内看板にはロゴマーク入りで表示されている。

案内看板

14番ゲートを出て、エレベーターで2階から3階に昇ると、ホテルの玄関が現れる。所要時間は空港ターミナルから5分程度だ。

ホテル玄関

この「ハイアットプレイス深圳エアポート」は、航空格付け会社「スカイトラックス」の”ベスト・エアポート・ホテル”で世界第10位にランクインしている。なお、併設して同系列の居住型ホテル「ハイアットハウス深圳エアポート」もあるが、こちらもほぼ同料金で宿泊できる。

”ハイアット”は、言わずと知れたアメリカの高級ホテルグループ。この”ハイアットプレイス”は廉価版のブランドではあるが、必要十分な広さと設備である。合理的で落ち着いた雰囲気の客室は、とても中国のホテルとは思えないほど。

窓から空港施設が見えるのも飛行機好きにはたまらない。

客室の様子

翌朝、朝食を頂いた。ブッフェ(バイキング)形式で中国料理がメイン。お味は上々だ。

レストラン
朝食ブッフェ

朝食込みで1万円前後で宿泊できるので、コストパフォーマンス大のおすすめホテルである。

ハイアットプレイス深圳エアポート

感想

優先チェックイン、優先レーン、豪華ラウンジ、前方席、機内のおもてなし等々、スターアライアンスゴールドメンバーであれば極めて快適なフライトを楽しむことができる。

深圳航空のハブ空港である深圳宝安国際空港、「Flightradar24」のデータでは、本記事執筆時点で到着平均遅延5分、出発平均遅延14分と、遅延率は高くない(羽田と同水準、成田より良い)。

地上職員も客室乗務員も、オペレーションに不満は点は特に無く、サービス水準も低くない。逆に安すぎる運賃で申し訳ないくらいである。

”サービスの悪い中国キャリア”というフレーズは、既に過去のものになりつつあるのかもしれない。

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