成田からベトナム・ハノイ経由でビエンチャンまで行きました。今回はハノイ・ノイバイ国際空港からビエンチャン・ワットタイ国際空港まで搭乗した時の模様をお伝えします。ハノイでの乗り継ぎの状況と、クレジットカード付帯ラウンジカード「ラウンジ・キー」で使える「SONG HONG BUSINESS LOUNGE」の様子もあわせてお伝えします。
フライトデータ
項目 | フライト |
---|---|
航空会社 | ラオス航空(Lao Airlines) |
便名 | QV312 |
発地 | ノイバイ国際空港(HAN) |
着地 | ワットタイ国際空港(VTE) |
機種 | A320-200 |
機体記号 | RDPL-34199 |
出発時刻 | 予定16:20 実際16:16 |
到着時刻 | 予定17:30 実際17:25 |
所要時間 | 1時間9分 |
搭乗クラス | エコノミー |
座席番号 | 18A |
はじめに
ラオス航空(Lao Airlines)は、ラオス人民民主主義共和国の国営航空会社、いわゆるナショナルフラッグキャリアである。
ビエンチャンのワットタイ国際空港をハブ空港として、国内線及び国際線の運行を行っている。国際線の就航都市は、タイ、ベトナム、カンボジア、中国、韓国の計11都市(2019年7月現在)。
なお、2019年11月には、日本とラオスの初の直行便として、ビエンチャン・ルアンパバーン-熊本線の就航が計画されている。
チェックイン
ハノイ・ノイバイ国際空港第2ターミナル。成田からのVN311便を降りて、ターミナル内の通路を道なりに進む。
この第2ターミナルは2014年末にオープンした新しいターミナル。日本のODAにより建設されたとのこと。従前からある第1ターミナルは、現在は国内線用となっている。
入国審査場は到着便が重なったのか、人であふれかえっていた。今回はベトナムには入国せずに乗り継ぎをするだけだが、乗り継ぎカウンターに向かうだけでも一苦労の混みよう。
乗り継ぎ(トランスファー)カウンターは、イミグレーションの対面にある。カウンターは複数あるが、上部にあるモニターにはベトナム航空とベトジェットエアの2社のロゴが。どこに並べばいいのかさっぱりわからないので、20人位並んでいる列の最後方っぽい所に並ぶ。
すぐにベトナム航空のブルーの制服を着た係員がやってきた。”ビエンチャン”と告げると、右側のベトナム航空と表示されている方の列に並べとの指示。この列は4名ほどしか並んでいなかった。
カウンター周辺にはラオス航空の”ラ”の字も無いが、それほど待たずに済みそうなので助かった。出発案内ボードでは、これから乗るQV312便はすでにチェックインが始まっていると表示されている。
左側のベトジェットエア側の列はなにやら騒がしい。カウンターに係員がいないので、並んでいる人が待ちぼうけを食らっている。日本人の姿もちらほら。ベトナム航空の職員は知らぬふり。ここでベトジェットエアの乗り継ぎを行う場合は忍耐が必要だ。
数分後に順番が回ってきた。窓側か通路側かを聞かれ窓側を選択。荷物預り番号の提示を求められたので成田からの搭乗券を見せる。
無事チェックインが完了し、早速3階の出発フロアへ。エスカレーター昇り口には係官がいて、パスポートの写真と実物を入念に確認する。
保安検査が済み、人混みから解放される。搭乗開始予定時刻は15:40なので、まだ1時間以上時間がある。
SONG HONGラウンジの様子
まずはラウンジに行ってみる。ラウンジは大きく分けてターミナルの左右2箇所に設置されており、滑走路に向かって右側に向かう。エスカレーターで昇ったところのフロアに、2つのラウンジの入口がある。
向かって左側が「SONG HONG BUSINESS LOUNGE」、右側が「NASCO First and Business Class Lounge」。
所持しているクレジットカード付帯のラウンジサービス「ラウンジ・キー」が使えるのは、前者のみ。こちらは「プライオリティ・パス」でも利用可能。
中に入ると受付カウンターがあり、搭乗券と「ラウンジ・キー」のカードを呈示する。
それほど広いスペースではないが、フード類が非常に充実していた。
もちろんWi-Fiも使える。パスワードは各テーブルに表示されている。シャワーの設備もあるようだが、今回は利用していない。
ラウンジを出て、しばらくターミナル内を散策する。搭乗エリアは横長で、ゲートは一直線状に並んでいる。免税店は中央部付近にあり、左右のサイドには飲食店や土産店等が並んでいる。
搭乗
機内へ
搭乗開始時刻15:40を過ぎたが、まだ搭乗は始まらない。到着便がやや遅れたのだろうか。
15:57、ようやく搭乗が始まった。並んでいる感じからして、乗客はそれほど多くはない様子。
シート
シートは3-3の横6列。グリーンのレザーシートが珍しい。シートベルトはなぜか黄色で、汚れがやや目立つ。シートピッチはそれほど大きくはないが、短距離なら十分な幅。シートポケットには立派なオリジナル機内誌が備え付けられている。
一応個人モニターが設置されているが、故障中なのか、到着まで電源が入ることは無かった。機内安全説明もCAが実演した。
機種はエアバスA320-200。機体記号はRDPL-34199。2011年ラオス航空にデリバリーされ、経年は約8年。製造直後はリビアのアフリキヤ航空に所属していたようだが、同社で実際に稼動していたかどうかは不明。
搭乗率は5割程度か。3列席を独占できた。意外にも日本人の乗客も多い。CAは濃いめのブルーの制服を着ている。
出発
16:16、定刻よりやや早く出発。16:27、南側滑走路の西側(RWY11R)から離陸。一旦停止するスタンディングテイクオフ。
機内サービス
離陸から10分後位から機内食の配布が始まった。1時間ほどのフライトなので忙しい。箱の中身はハムサンドとミニシュークリーム。短距離フライトにしては立派だ。ラオスの入国カードも配布される。
機窓
山深いラオス北東部上空を進む。
機内サービス直後、17:05に早くも下降開始。
やがて眼下には巨大な湖が現れる。メコン川の支流ナムグム川に建設された、発電用のナムグムダムのダム湖「ナムグム湖」だ。水位が低いのか、湖底が一部見える。
ビエンチャンに近づく。眼下には建設中の中国ラオス鉄道が見える。
到着
南東に向かっていた機体が空港に近づき左旋回、北西側から17:22着陸(RWY13)。
17:25ターミナル中央部付近のスポットに到着(スポット番号不明)。搭乗橋が接続され降機する。
国際線ターミナルは日本のODAにより近年改装された。以前来たときに比べかなり近代的になっており驚いた。
イミグレーションはラオス国民、アセアン国民、その他外国人にわかれている。一番右側はアライバルビザ発給所。日本人は短期滞在(15日以内)の場合ビザ不要なので、そのままパスポートと入国カードを出すだけで入国できる。
感想
”東南アジア最貧国”といわれているラオスも、近年経済成長が加速し、海外からの投資も進んでいる。
日本との結びつきも強く、上空から見えたナムグムダムも日本人技術者の提案により建設され、”東南アジアのバッテリー”として同国の経済に大きく寄与してきた。
前述の通り、2019年11月には、ラオス航空により、日本とラオスの初の直行便として熊本への就航が計画されている。
今回初めてこのラオス航空を利用してみたが、思ったよりも機内サービスの水準が高く、機体の状態もまずまずのレベルにあると感じた。
しかし、やはり気になったのは機内エンターテイメントシステムが使えなかった点。この機体は同社が4機保有するA320のうちの1機で、ハノイ線の他にバンコク線や中距離のソウル線にも使用されている。使えなかった理由は定かではないが、たまたま一時的に故障していたのか、ずっと故障していて直すお金が無いのか。もし後者だとすれば、安全に直結する部分のメンテナンスは万全なのだろうか、という疑問が生じてくる。
今後も更なる路線展開が続くと思われるが、より一層安全性とサービスの向上に努め、一流の航空会社に成長していくことを期待したい。
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