【2022年10月】航空搭乗記:カンボジア・エアウェイズ バンコク→プノンペン

バンコク・スワンナプーム空港からカンボジアの首都プノンペンまで、カンボジアの新興エアライン「カンボジア・エアウェイズ」に初搭乗しました。

今回のタイ・カンボジア、ビジネスクラス弾丸ツアーは、往路バンコク着、復路プノンペン発というオープンジョーのチケットとなったため、この両都市間のみ別途航空券を購入し移動する必要があります。時間帯・運賃等を比較検討し、この未知のエアラインに乗ってみることにしましたが、同社に関するネット上での情報が少ないため、楽しみ半分、不安半分のフライトとなりました。

なお、搭乗時の動画をYouTubeにアップしてありますので、あわせてご覧ください。

フライトデータ

項目フライト
航空会社カンボジア・エアウェイズ(Cambodia Airways)
便名KR704
発地スワンナプーム国際空港(BKK)
着地プノンペン国際空港(PNH)
機種A319-100
機体記号XU-787
出発時刻予定16:05 実際16:00
到着時刻予定17:10 実際17:26
所要時間1時間26分
搭乗クラスエコノミー
座席番号18F

イントロダクション

カンボジア・エアウェイズ(KME/KR)は、プノンペンを拠点とするカンボジアのローカル航空会社である。2017年9月に設立、2018年7月10日に国内線のプノンペン・シェムリアップ線で運航を開始し、その後国際線に進出、タイ、シンガポール、中国に路線網を展開している(2022年10月現在は一部運休中)。運賃は比較的安いが、LCCではなくフルサービスキャリアとされている。

航行情報サイト「Planespotters.net」によると、2022年10月現在の構成機材はエアバスA319が3機、同A320が3機の計6機となっている。

今回搭乗したバンコク・プノンペン線は、2022年10月現在、午前便が週5日、午後便が週4日の運航で、毎日どちらかの便がある。

cambodia-airways

チェックイン

コロナの前の世界に戻りつつあるバンコク・スワンナプーム国際空港。各地に向かう多種多様な人種・民族の人々が集う。

スワンナプーム国際空港出発ロビー

チェックインカウンターはT16からT19まで。保安検査場に向かうエスカレーターのすぐ隣なので便利な位置だ。

カンボジア・エアウェイズの案内

カウンターはガラガラですぐにチェックイン完了。時刻は出発2時間15分前の13:50、出発3時間前の13時頃からチェックインが開始されているはずなので、おおよその搭乗客は既にチェックインが済んでいるのだろうか。

チェックインカウンター

席はチェックインの際に窓側をリクエスト。今回は旅行予約サイト「Trip.com」で予約したが、座席の事前指定はできなかった。航空会社公式サイトで直接予約するとできるようだ。なお、フルサービスキャリアであるため預け荷物は30kgまで無料となっている。

搭乗券

出国

保安検査場、イミグレとも混雑は無くスムーズに出国できた。出国後エリアのショップはほぼフル稼働しており、コロナ前と変わらない雰囲気。

免税店が並ぶ出国後エリア

搭乗ゲートはコンコースGのG4で、イミグレからはかなり遠い場所にある。普通に歩いても10分位かかってしまうため時間に余裕が無い場合は大変だ。

オマーン・エア ラウンジ

搭乗開始時刻の15:35まで1時間以上あるため、コンコースGに近いラウンジで一休みしたい。所持するクレジットカード付帯のラウンジアクセスプログラム「LoungeKey」で利用できるラウンジはいくつかあるが、一番便利な場所にあり、まだ利用したことのない「オマーン・エア」のラウンジに行くことにする。

ファサードはアラビアンな幾何学模様でかっこいい。

オマーン・エア ラウンジ

中に入ると、さほど広くはないが豪華な内装で居心地よい。ブルーの間接照明が旅先で張り詰めた心を癒してくれる。

豪華な内装

噂通り食事も中々豪華だ。ホットミールもあり、また本国では御法度のはずの酒も豊富。

フードエリア
ホットミール
パンやフルーツなど
お酒類

モスクのモチーフが美しい。

電源コンセントも随所にあり、充電できるのがうれしい。また、今回は利用していないがシャワールームもあるようなので便利だ。

搭乗

機内へ

さて、時間になったのでゲートに向かう。目指すG4ゲートは遥か彼方に。巨大なスワンナプームでのウォーキングは良い運動になる。

コンコースG

この空港に来ると必ず耳にする、動く歩道終点注意喚起の「ラワン シン スッ ターン ルワン、エンド オブ ザ ウォーク ウェイ」という自動放送が何となく耳から離れない。

G4ゲート入口

これから乗るエアバスA319が見える。人気機種A320シリーズの短胴型だ。この機体(XU-787)の経歴を調べてみると、2009年に就役、ドイツ、チュニジアの航空会社で使用され、2018年からカンボジア・エアウェイズで活躍している。

A319-100(XU-787)

15:35より少し前に搭乗開始となった。

機内では客室乗務員が合掌して迎えてくれる。接客は良い印象。

搭乗
機内の様子

機内の様子

シート配列は3-3の6列。シートはやや年季が入ったブルーのレザーシート。シートピッチは狭いが1時間程度の短距離フライトなので問題ない。

シート

シートポケットには機内誌などは無く、安全のしおりとエチケット袋があるのみ。

シートポケット

搭乗率は90%以上と思われ、ほぼ満席状態。両国間移動の需要の高さがうかがえる。

ほぼ満席

出発

定刻よりやや早い16:00プッシュバック開始。雨は降っていないが天気は今一つなので残念ながら景色は期待できない。

出発

トーイングカーが切り離されタキシングが開始されるが、なかなか離陸地点にたどり着かない。北西端のG4スポットから南東端のRWY01Rまで延々と移動。結局出発から離陸まで23分もかかった。

広大なスワンナプームを移動

16:00離陸。すぐに雲の中に入ってしまい、地上の景色は見えなくなってしまった。

離陸

機内サービス

ベルト着用サインが消えた後、客室乗務員による機内サービスが開始される。最初に入国カードと税関申告書の配付があった。

入国書類

続いて軽食のサービスが開始される。カップケーキは普通に美味しかった。サーブしてくれたCAさんはエキゾチックなクールビューティーという感じのクメール美人。

軽食サービス
カップケーキとミネラルウォーター

到着

短距離フライトなので巡航はあっという間に終わり着陸態勢に入っていく。眼下には半ば洪水状態のトンレサップ川が見える。5月から10月にかけての雨季には、本流のメコンから大量の水が逆流するのがこの川の特徴である。

トンレサップ川

メコン上空で右旋回しプノンペン市街上空を通過してプノンペン国際空港にアプローチする。

大河メコン上空

17:29、RWY23に着陸。この空港に降り立ったのは実に26年振りとなる。

着陸

17:26、沖止めスポットの15Bに到着。順調なフライトであったが、定刻より16分遅れたのはスワンナプームでの長距離タキシングの影響であろうか。

笑顔で合掌する客室乗務員のお見送りで降機。温和で人当たりの良いクメール人の接客は世界に誇れると思う。

降機

ターミナルビルまでバスで移動しイミグレに向かう。競合する到着便が無かったためアライバルビザカウンター、イミグレともにガラガラであった。今回は事前にオンラインでe-Visaを取得していたため、そのままイミグレに向かい、あっという間に入国審査完了となった。

感想

冒頭で述べた通り、事前の情報が少なかったため、楽しみ半分、不安半分のフライトであったが、運賃は安いながらもサービス水準は一定レベルにあり、コストパフォーマンスの高いキャリアであると感じた。

不満な点を挙げるとすれば、公式ウェブサイトの使いにくさである。シンプルなメニューであるのは良いが、反応が遅い、リンク切れあり、情報が薄く、かつ古いという、航空会社の公式サイトとしては致命的なユーザビリティの低さだ。何より会社の素性が見えてこないというのは、命を預けて利用する側とすれば不安以外の何物でもない。

同社のスローガンは”The Wings of Cambodia(カンボジアの翼)”。その言葉通りに国を代表し世界に羽ばたくキャリアとして発展することを期待したい。

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