ハノイ駅からノイバイ国際空港国際線ターミナルまで、エアポートバス「86」系統に乗車しました。路線図、時刻表や、ハノイ駅及び空港のバス乗り場案内などを含め、実際に利用した時の様子を詳しくお伝えします。
また、あわせてハノイ駅のコインロッカーについてもご紹介します。
基本情報
概要
ノイバイ国際空港はハノイ市街中心部の北、直線距離で約22kmの場所に位置している。旅客ターミナルは国内線専用の「ターミナル1」と、国際線専用の「ターミナル2」がある。
空港と市内間の移動は、軌道系交通がないのでバスかタクシーがメインとなる。
両ターミナルを発着する路線バスは数系統あるが、市内中心部にある国鉄ハノイ駅とを結ぶ「86」系統が最も便利だ。
運賃及び時刻
運賃は35,000ドン。2020年1月現在、早朝から深夜まで1日40往復の便がある。所要時間は70分程度で発車時刻表は下表の通り。
表 86系統 ハノイ駅-ノイバイ国際空港 時刻表(2020年1月現在)
駅 発 | 空港発 |
---|---|
5:05 | 6:20 |
5:30 | 6:45 |
5:55 | 7:10 |
6:20 | 7:40 |
6:45 | 8:06 |
7:10 | 8:25 |
7:35 | 8:53 |
8:00 | 9:20 |
8:25 | 9:45 |
8:50 | 10:10 |
9:15 | 10:35 |
9:40 | 10:58 |
10:05 | 11:25 |
10:30 | 11:50 |
10:55 | 12:15 |
11:20 | 12:40 |
11:45 | 13:05 |
12:10 | 13:23 |
12:35 | 13:50 |
13:00 | 14:20 |
13:25 | 14:45 |
13:50 | 15:12 |
14:15 | 15:37 |
14:40 | 15:53 |
15:05 | 16:20 |
15:30 | 16:50 |
15:55 | 17:15 |
16:20 | 17:40 |
16:45 | 18:05 |
17:10 | 18:32 |
17:35 | 18:53 |
18:00 | 19:20 |
18:25 | 19:45 |
18:50 | 20:12 |
19:15 | 20:35 |
19:40 | 20:55 |
20:10 | 21:25 |
20:40 | 21:55 |
21:10 | 22:25 |
21:40 | 22:58 |
ハノイ駅コインロッカー
ホテルをチェックアウトしてから、空港に向かうまでの時間で市内観光をする場合に問題になるのが荷物の扱い。
ホテルに預けても良いが、ホテルが空港行きのバス停から遠い場合、一旦引き取りに戻るのは面倒くさい。
そこで便利なのがコインロッカー。ここハノイ駅にも設置されている。
場所はA駅駅舎の中央部。コンコース内に入ると黄色い目立つ看板があるのですぐにわかる。
ロッカーは大小のサイズがある。最大93×45×50cm。料金は4時間当たり5万ドンと、ベトナムの物価水準に比べやや割高である。
預け方は簡単。ロッカー番号を選んで、4~6桁の任意のPINコードを入力、支払いを行い荷物を入れたドアを閉じるといった流れ。英語の説明書きがあるのでその通りに操作する。
ロッカーは今のところ利用者は少ないようだが、数が少ないので満室になってしまう可能性もある。その場合、今回は未確認だが駅構内には有人の荷物預かり所もあるようなので、そちらを利用することになろう(構内図によると駅舎正面に向かって左手にある)。
ハノイ駅から空港まで乗車
時刻は21時になろうとするところ。深夜便に乗るためにノイバイ空港に向かうことにする。
ハノイ駅から空港を結ぶ86系統に乗車する。ハノイ駅の乗り場は駅舎を背に右手、駅前広場南側にある。
乗り場にあるオレンジ色の小屋には”BUS EXPRESS 86”と表記されており、すぐにわかる。なお、一般路線のバス停は86系統専用の乗り場に隣接している。
次の発車は21:10。最終便の1本前だ。バス乗り場には5~6名程度の乗客がバスを待っている。これなら余裕で座れるだろう。
小屋の中に係員がいるが、ここでは乗車券は売ってくれない。車内で支払えとのこと。
21:06、86系統のバスがやってきた。正面に系統番号が電光掲示されているので分かりやすい。
早速乗り込む。バスはワンステップの一般路線車で、荷物トランクは無い。
21:13、定刻よりやや遅れてハノイ駅を発車。バスは駅前を南北に走るレズアン通りを一旦南下する。
車掌が乗務しており、運賃35,000ドンを現金で支払う。なお、車内にはクレジットブランドのロゴが表示されているが、カード払いは不可。
ぐるっと一回りして、リートゥオンキエット通りを西に進む。最初の停留所、メリアホテル前で数名の乗車があった。
左折し、中央郵便局前バス停で停車。ここでも乗車がある。始発のハノイ駅より途中停留所での乗車の方がはるかに多い。
ホアンキエム湖を左手に望み、途中で右折。すぐに左折し、やや狭いハンボイ、ハンチェ通りを北に進む。
インターチェンジで大通りのチャンニャットズアット通りに入る。道路の壁面には模様が描かれている。落書きにしては非常に凝っていると思い調べてみると、ハノイ建都1000年を記念し制作された世界最大の陶器モザイク壁画だそうだ。
国鉄のガードをくぐると、ロンビエン・バスターミナルに到着する。近くにはハノイ有数の規模を誇る市場、ロンビエン市場がある。
バスはほぼ満員になった。ここからバスはタイ湖東側の広い通りを道なりに進んで行く。
アウコーのインターチェンジで空港に向かう幹線道路に入りソンホン川を渡る。このは全長3,700mで世界最大級の斜張橋とのこと。日本のODAにより建設され2015年に完成した。カラフルなライトアップがきれい。
バスは片側3車線の幹線道路を90km/hで快走する。
右手に空港施設が見えてくるとゴールは近い。貨物ターミナル前の停留所で数名下車した。これから勤務に就く人達であろうか。
国内線用ターミナル1の前を素通りする。経路としては、先にターミナル2に停車し、戻る形で終点のターミナル1に向かうことになる。
22:03、国際線用のターミナル2出発階に到着した。大半の乗客を降ろし、バスは走り去っていった。
ターミナル2の乗り場
これから搭乗する便のチェックイン開始まで時間があったので、ターミナル2到着口から市内方向への乗り場を確認してみる。
86系統バス乗り場は、1階到着ロビーからターミナルを出て左手にある。なお、ターミナル1に向かう無料シャトルバスは反対の右手に乗り場がある。
出口から左に進むとタクシー乗り場が見える。86系統乗り場は横断歩道を渡って真ん中のホームにある。
手前はミニバス乗り場。86系統乗り場はその奥にある。
バスはターミナル1始発なので、バスが来るまでここでしばらく待つ必要がある。なお、時間帯により始発時点で満席になってしまう場合もあるとのことなので、シャトルバスでターミナル1に行ってしまう方が良いかもしれない。
なお、タクシー乗り場の奥に行くと、別の系統のバス乗り場があった。
感想
1日40往復。早朝から夜遅くまで、概ね25~30分おきに発車するため、空港アクセスとしては合格であろう。できれば駅発の終バスがもう少し遅ければ便利か。
難点を上げるとすれば乗り場の分かりにくさ。ハノイ駅はさておき、空港ターミナル2の乗り場は案内サインが不足し、分かりにくく不親切だ。事前に情報を持っていなければ迷ってしまうだろう。
その都市の第一印象は空港からのアクセスで決まってしまうといっても過言ではない。特に鉄道が乗り入れていない空港は初めての旅行者にとっては難易度が高い。
将来的には、地下鉄2号線と6号線が当空港に乗り入れることになっているが、実現までにはかなりの年数が必要と思われるので、当面はバスの利便性向上と更なる路線の充実に期待したい。
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