名古屋市にあるシティホテル、「名鉄グランドホテル」に宿泊しました。今回は「スタンダードシングル」を利用。客室の紹介やコロナ感染対策下での朝食の様子など、詳しくお伝えします。
基本情報
「名鉄グランドホテル」は、名古屋市中村区、名鉄名古屋駅に隣接するホテル。名古屋鉄道の子会社「株式会社名鉄グランドホテル」が運営している。
名称 | 名鉄グランドホテル |
Meitetsu Grand Hotel | |
所在地 | 名古屋市中村区名駅1-2-4 |
電話番号 | 052-582-2211 |
客室数は241室。うち7割以上がシングルルームで、ビジネス色が強いホテルである。チェックイン時刻は14:00、チェックアウト時刻は11:00。
表1 客室一覧
名称 | 面積 | ベッドサイズ 数 |
---|---|---|
エコノミーシングル | 16.5㎡ | 121×203cm 1台 |
スタンダードシングル | 17.2㎡ | 121×203cm 1台 |
デラックスシングル | 17.2㎡ | 140×203cm 1台 |
エコノミーダブル | 17.2㎡ | 140×203cm 1台 |
コーナーダブル | 27.0㎡ | 160×203cm 1台 |
スタンダードツイン | 29.0㎡ | 121×203cm 2台 |
スーペリアツイン | 29.0㎡ | 121×203cm 2台 |
デラックスツイン | 37.0㎡ | 121×203cm 2台 |
ファミリールーム | 37.0㎡ | 121×203cm 2台 |
スイートルーム | 55.0㎡ | 121×203cm 2台 |
建物は地上18階、地下2階建てで、うちホテルフロアは11~18階。名鉄名古屋駅及び名鉄バスセンターに隣接している。JR、近鉄、地下鉄駅からも徒歩でアクセスでき、利便性が高い立地である。
フロントデスクは11階、同フロアには宴会場、12階には宴会場と日本料理レストラン「四季」が、最上階の18階にはカジュアルダイニング「アイリス」などの料飲施設があり、客室は13~17階となっている。
なお、名鉄による名古屋駅周辺再開発計画により、当ホテル建物も改築されることになっている。そのため、当ホテルは2022年度頃に営業を一旦終了する予定となっている。
エントランス・ロビー
まずは隣接する名鉄名古屋駅を目指す。JR駅の連絡口は「広小路口」。巨大で複雑な名古屋駅は、何度来ても迷ってしまいがち。
名鉄駅ビルの側面にホテルへの案内サインがある。この連絡通路も先が暗くてやや分かりにくく、本当にこの先に目指すホテルがあるのか不安になる。
横断歩道を渡り、案内サインに従って進むと、表側の「名駅通」に出る。洒落たデザインのアーケード内にホテルのエントランスがあった。
中に入ると右手にホテル専用のエレベーター搭乗口がある。やや高級感が漂う印象。なお、ここは名鉄百貨店のエントランスも兼ねている。
フロントデスクは11階。エレベーターを降りるとすぐにロビーとカウンターが目に入る。レトロチックなインテリアデザインは嫌いではないが、天井が低くやや圧迫感がある印象。
ドアマンやベルスタッフは不在。「日本ホテル協会」に加盟する”シティホテル”であるが、サービスレベルも宿泊料金もビジネスホテルに近い。
チェックイン
フロントデスクは空いており、すぐにチェックイン開始となった。カウンターにはコロナ感染症対策のためアクリル板が設置されている。非接触式の体温計で検温。続いて通常のチェックイン手続きを行う。
キーケースに入ったカードキーと朝食券を受け取りチェックイン終了。
客室
アサインされた部屋は15階の1540号室。エレベーターを降りてフロアに入ると、鮮やかな青いカーペットが目に入る。壁には小さな絨毯(ラグ)が飾り付けられており、オリエンタルな雰囲気を醸し出している。
エレベーターホールのすぐ脇に1540号室があった。
客室内は一昔前の典型的なシティホテルのシングルといった雰囲気。最新のビジネスホテルには無い”重み”が感じられる。17.2㎡の客室面積も一人なら十分で、個人的にはこのような部屋が一番落ち着ける。
清掃は行き届いており清潔であるが、壁紙に若干のシワやシミがあり、ややくたびれた感じがする。
クローゼット・荷物置き場
室内に入るとすぐ右手にクローゼットがある。ハンガーは4本、ほかにシューケア用品や消臭スプレーが吊り下げられている。
デスク・テーブル
ライティングデスク兼用のサイドボードテーブルには、スタンドやテレビなどが置かれている。ドレッサー兼用なので、壁には丸縁の鏡が取り付けられている。
窓際には小さな丸テーブルとひじ掛け付きのソファチェアがある。
ベッド
ベッドは121×203cmの標準的なシングルベッド。デュベスタイルの布団の上に部屋着が置かれている。マットレスはアイシンリブラン。
ベッドサイドテーブルは無く、ヘッドボードの上に電話機、メモパッド、スタンドなどが設置されている。電源コンセントが2箇所あるのはポイント高い。また、枕元側にはアラーム時計や各種コントロールスイッチがある。
茶器
茶器はサイドボードテーブル引き出し内に入っている。電気ポットとグラス、マグカップが1つずつとシンプル。ドリンクアメニティも緑茶のティーバッグのみ。
冷蔵庫(懐かしい「National」ブランド)はテーブル下の扉の中にある。ミニバーは無く中は空っぽである。
テレビ
テレビはシャープAQUOSの20インチ。型番はLC-20EX1。ベッドの左斜め方向にあり、枕元に向けて位置がセットされている。
テレビのチャンネルは地上波とBS放送、ラジオ、有料チャンネルがある。
空調
空調は全館集中方式。スイッチには設定温度の表示があるが、冷房か暖房かは個別に変更できない。もし寒い場合は暖房機の貸し出しがあるとのこと。
空調吹き出し口は天井折り上げ部分にある。
バスルーム
バスルームは洗面台、トイレ同室のTOTO製3点ユニット。ビジネスホテル並みの狭さだ。
洗面台はオーソドックスなアンダーカウンター式。隣にTOTOのシャワートイレ「ウォシュレット」がある。
浴槽はかなり小さい。シャワーは混合水栓のハンドシャワー。
バスアメニティは補充式の大きなボトル。シャンプー、コンディショナー、ボディソープいずれもポーラのホテル専用ブランド「シャワーブレイクプラス」。
その他のアメニティは、歯ブラシ、ヘアブラシ、髭剃りなど一通りそろっている。ドライヤーはパナソニックの可搬式。
タオルはバスタオル、フェイスタオル、ハンドタオルが各1枚しかない。
インフォメーション
ホテルの施設・サービス案内や約款が綴られたインフォメーションブックはライティングデスクの引き出しの中に備えられている。レトロな布張りのバインダーだ。
デスク上にはレンタルパソコン、マッサージなどの案内が置かれている。
ステーショナリー
レターセットはインフォメーションブックの中に収納されている。A4サイズの便せんと長形3号の封筒、メモ用紙がそろっていて、状態は良い。
また、前述の通りベッドヘッドボードにはメモパッドもある。
ルームサービス
ルームサービスはディナータイムの18:00~21:00のみ。メニューはカレーライスやハンバーグ定食など。コロナ感染対策でメニューを縮小しているとのこと。
なお、ソフトドリンクとアルコール飲料の自動販売機が一部のフロア(14階、15階、16階、17階)に設置されている。
ランドリーサービス
有料のランドリーサービスがある。ランドリーバッグと注文票はデスクの引き出し内に入っている。
その他の備品・設備
その他の備品・設備として、デスク横にズボンプレッサーがある。貸し出し備品は、加湿器、加湿空気清浄機、アイロン、パソコン、携帯充電器など。また、無料Wi-Fiのサービスがある。
眺望
今回宿泊した1540号室は東側に窓がある。目の前には名古屋モード学園の”スパイラルビル”が見える。
レストラン・バー
館内の料飲施設は4ヶ所ある。いずれもカードキーの呈示で10%割引となる。
表2 料飲施設一覧
店舗名 | ジャンル | 営業時間 |
---|---|---|
アイリス | カジュアルダイニング | 7:00-10:00/11:30-14:30/17:30-21:30(日祝は20:30まで、定休日あり) |
涵梅舫 | 北京宮廷料理 | 11:30-14:30/17:00-21:30(日祝は20:30まで、定休日あり) |
四季 | 日本料理 | 11:30-14:30/17:00-21:30(日祝は20:30まで、定休日あり) |
スカイラウンジ203 | ラウンジ、バー、カフェ | 10:00-17:00 |
アイリス
18階にあるカジュアルダイニング。ホテルのメインダイニングであるが、その名の通りカジュアルな雰囲気。朝食会場はこちら。
涵梅舫
18階にある中国料理レストラン。中国料理の頂点に立つ北京宮廷料理を味わうことができる。東京銀座にある「銀座 涵梅舫」の姉妹店。一品料理からコースまでメニューは豊富。
四季
12階にある日本料理店。素材の持ち味を活かす繊細な和食を頂ける。
スカイラウンジ203
18階にあるラウンジ。本来の営業時間は10:00~23:00であるが、コロナ感染対策により営業時間を短縮している。
その他の施設
館内にコンビニ、売店は無いが、併設する名鉄バスセンター内にはファミリーマートがある。
朝食
朝食会場は前述の通り18階の「アイリス」。通常はブッフェだが感染症対策としてセットメニューが提供される。
入口で朝食券を呈示し、スタッフの案内で窓際の席に着く。まだ早い時間帯であったので店内は空いていた。
サラダ、パン、デザート、ドリンク類はブッフェ型式となっている。
メインの卵料理はオムレツをオーダー。しばらくするとスタッフが運んできてくれた。なお、メイン料理のおかわりは可能。
チェックアウト
チェックアウトタイムは11時だが、この後予定があるため8時過ぎにはホテルを後にする。フロントデスクは混雑していなく、手続きはすぐに完了した。
感想
開業から半世紀が過ぎ、長年にわたり名鉄グループの旗艦ホテルとして君臨した当ホテルであるが、前述の通り、近い将来一旦営業を終了することが決まっている。
昔ながらの老舗シティホテルが無くなるのは寂しいが、設備の老朽化、陳腐化は否めず、名駅ホテル競争に一歩後塵を拝している現状を見ると致し方ないであろう。
再開発後は新たな建物で生まれ変わる予定である。どんなホテルになるのか、今後の行方に目が離せなない。
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