ラオスの首都ビエンチャンにあるワットタイ国際空港から、バンコク、スワンナプーム国際空港まで、タイ国際航空に搭乗しました。新装なったワットタイ国際空港の様子も含めて、実際に搭乗した時の様子を詳しくお伝えします。
フライトデータ
項目 | フライト |
---|---|
航空会社 | タイ国際航空(Thai Airways International) |
便名 | TG575 |
発地 | ワットタイ国際空港(VTE) |
着地 | スワンナプーム国際空港(BKK) |
機種 | A330-300 |
機体記号 | HS-TEN |
出発時刻 | 予定20:30 実際20:38 |
到着時刻 | 予定21:35 実際21:52 |
所要時間 | 1時間14分 |
搭乗クラス | エコノミー |
座席番号 | 32K |
はじめに
タイ国際航空(THA/TG)は、タイ王国のナショナルフラッグキャリアとして、日本をはじめ世界各地に国際線を就航させている、東南アジアを代表する航空会社の一つ。
航空連合は、日本のANAと同じ「スターアライアンス」に加盟している。
今回搭乗したビエンチャン-バンコク線は、2019年7月現在、このタイ国際航空を含め4社で日7便のフライトがある。飛行時間1時間程度の短距離路線であるが、もちろん国際線の扱いとなる。
ワットタイ国際空港の様子
ビエンチャン市内から路線バスでワットタイ国際空港に到着。時刻はまだ17時前。これから搭乗するTG575便は20:30発で、まだ3時間以上あるのでチェックインは開始されていない。
現在の国際線ターミナルは1990年代に日本のODAにより建設された。その後、利用者数が急増し、建設時に想定されたキャパシティを大幅に超える事態となったため、2015年に日本の無償資金援助で「ビエンチャン国際空港拡張計画」事業が開始され、2018年8月に国際線ターミナル拡張・改装及び国内線ターミナルの改築が完成した。
国際線ターミナルは、拡張されたとはいえ首都の玄関口としては非常にコンパクトな構造だ。1階は出発及び到着ロビー、2階は出発口と土産物屋や書店などの店舗、3階にレストランがある。内装は改良前に比べだいぶ近代的になっている。
出発ロビーにはカフェやコンビニ、郵便局などの施設がある。また、無料のWi-Fiサービスがあるが、人が多いとつながりにくい。
到着ロビーには、バスチケットやSIMカード販売のカウンターがある。ATMは建物の外にある。
時間があるので、隣接する国内線ターミナルにも行ってみた。建物自体は国際線ターミナルとつながっている。この時間はすでに今日の出発便は終わってしまったので、到着を待つ人がいるのみ。
チェックイン
18:30、出発2時間前にチェックインが開始された。カウンターはエコノミー、ネットチェックイン、ビジネスクラスに分かれている。ベルトパーテーションできちんと動線が区切られおり、わかりやすく効率的だ。
エコノミークラスは長い行列になっているが、ここは”スターアライアンスゴールドメンバー”の特権を行使して、空いているビジネスクラスカウンターに並ぶ。
5分ほどでチェックイン完了。今回はバンコクでANAの深夜便に乗り継いで成田に向かうが、同じスタアラ同士の会社なので、乗り継ぎ便の搭乗券も発券、荷物も通しで搭載されるスルーチェックインとなった。
出発口は2階。エスカレーターで昇っていく。数年前は階段とエレベーターしかなかったが、進化したものだ。
5分ほどで保安検査と出国審査を通過。制限エリアの様子も数年前に比べ様変わりしている。一角には免税店と売店・喫茶コーナーがある。
待合スペースは照明が少ないのかやや薄暗い。
ラウンジの様子
登場開始時刻19:50まで1時間程度あるので、ラウンジに行ってみる。搭乗券にはANA上級会員の”NH*G”表示と、ラウンジ招待の記載があるので、受付で搭乗券を見せるだけで入室できた。
室内はそれほど広くはない。オーソドックスなソファとテーブルが所狭しと並ぶ。
フード類はコールドミールの軽食のみ。カップラーメンは係員にお湯を入れてもらえる。もちろんWi-Fiサービスがある。
搭乗
機内へ
軽く食事を済ませ、搭乗開始時刻が迫ってきたのでラウンジを後にする。
しかし、予定時刻の19:50を過ぎても搭乗が開始されない。この便は何度か利用したことがあるが、バンコクから来る折り返し便が遅延するパターンが多い。
20:12、ようやく搭乗開始。搭乗ゲートは2番。ビジネスクラス・上級会員の優先搭乗の列に並ぶ。一番最初に車椅子の乗客がゲートを通過する。
続いて優先搭乗の乗客がゲートを通過。通路は改装されたのでとてもきれいになっている。日本のODAで作られたので、日本の空港のような雰囲気。
搭乗橋の入口で少し待たされる。まだ機内の準備ができていないのだろうか。
数分待って機内に入る。機種はエアバスA330-300、機体記号はHS-TEN。経年10年のやや古い機体だが、改装されたのでシートが新しい。
シート
エコノミークラスは2-4-2の横8列。シートピッチは広く、座ってもかなり余裕がある。機内エンターテイメントシステムも新しい。同社のA330は東京線にも使われる主力の機種なので、たった1時間の短距離フライトにはもったいないような感じ。
出発
定刻よりやや遅れて、20:38出発。プッシュバックしてしばらく停止したのち、滑走路に向かう。
20:54、滑走路南東側(RWY31)から離陸。一旦停止しないローリングテイクオフ。搭乗率は7割程度か。客層は欧米人が多い。
機内サービス
21:01、ベルト着用サインが消えると、すぐに機内サービスが始まった。飛行時間が短いフライトは乗務員も大変だ。
機内食はブリトーとアーモンドチョコケーキ。短時間フライトにしては上々の内容。
機内エンターテイメントシステムは映画や音楽、ゲームなど。映画のタイトルも多く、長距離フライトでも飽きることがないだろう。
高度9670m、速度900km前後で巡航するが、すぐに下降を始める。CAも急いで片付けに入る。
到着
スワンナプーム空港に近づき、順調に高度を下げる。
21:45、西側滑走路に北側から着陸(RWY19R)。21:52、コンコースG前の沖止めスポットに到着(たぶん503番スポット)。出発の遅れを引きずり17分の遅れ。
タイ国際航空のバスに乗車。ターミナル中心部にある国際線沖止め到着口まで行く。この空港はとても広いので、下手に遠くにある直結ゲートに到着するよりは沖止めの方が楽な場合がある。
さて、これから成田行きに乗り継ぎとなる。さっそく乗り継ぎ口に向かうことにする。
感想
安定したサービスに定評のあるタイ国際航空。過去何度も利用したことがあるが、好きな航空会社の一つである。
今回搭乗した機体も、やや古いものの綺麗に改装されており、快適なフライトを楽しむことができた。
また、今回の旅で拡張工事後のワットタイ国際空港を始めて利用してみたが、近代的に改装されており、かつての田舎くさい空港のイメージを大きく変えた。
この秋には初の日本との直行便として、ラオス航空により熊本線の就航が計画されている。素朴なアジアの原風景が楽しめるラオスの玄関口として、今後ますます脚光を浴びていくことは間違いないであろう。
しかし、観光客が増加傾向(2010年~2015年の間1.7倍に増加)にあり、また、経済発展によりビジネスでの来訪者も多くなってきている中で、早晩、現有の施設規模では需要に耐え切れなくなるのではないかと思う。
将来的には大規模な拡幅や新空港の建設も必要になるときが来るであろう。今後の動きに注目していきたい。
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