【2023年6月】韓国編① 仁川空港から大邱へ

コロナ後、約3年半ぶりの韓国旅行です。今回は3泊4日の行程で、主に韓国中部(慶尚・忠清)の地方都市の交通事情を探る旅となりました。

韓国入りした初日は、仁川国際空港からバスと列車で大邱まで移動しました。

仁川国際空港ターミナル1 → ソウル駅(バス)

チケット購入

今日は大邱で泊まる予定で、予約している高速列車「KTX」に乗るためとりあえずソウル駅まで出なければならない。いつもは空港から市内へは鉄道を利用することが多いが、今回は久々にバスに乗ってみることにした。

チケットはターミナル1階にある自動券売機で簡単に購入できる。残念ながらアメックスは使えず、サブカードのVISAで決済。

バスの券売機

空港からソウル駅に向かうバスは東大門行きの6001系統。時間帯にもよるが、概ね15~25分ヘッドでの運行で、運行事業者は「株式会社空港リムジン」。運賃は17,000ウォン(2023年6月時点のレートで約1,900円)。乗車券の日本語表記が一部文字化けしているのはご愛敬。

乗車券

乗車

次の便の発車時刻は17:55。乗り場(プラットフォーム)番号は乗車券に表示されている通り5B-2で、案内サインも分かりやすいので迷うことはない。

5B乗り場
6001系統の案内表示

各系統のバスが頻繁に発着し、バス乗り場は賑わっている。バス前面には系統番号と主な目的地が表示され、漢字表記もあるので分かりやすい。地上係員が乗客の誘導・案内を行い、どの便も概ね定刻通り発車していた。

隣の5B-1乗り場

17:54頃6001系統のバスが入線してきた。ターミナル2が始発なので既に乗客が何人か乗っている。

車両は韓国高速バスではおなじみのヒュンダイユニバース。空港リムジンの塗装はゴールドで統一されている。

6001系統バス入線
乗車

座席は2列-1列の「優等」タイプ。日本のデラックス夜行バスばりにゆったりとしたシートピッチで快適だ。

シートの取っ手部には充電用のUSB Type-Aコネクタがある。

乗客が乗り終えるとすぐに発車。ほぼ定刻。座席は8割程度埋まっているよう。

車窓

バスは仁川国際空港高速道路を快走していく。いくつもの海上橋を渡る風光明媚な道だ。

仁川国際空港高速道路の車窓

快調な走りも、漢江の川べりを走るオリンピック大路(都市高速道路)に入った所で渋滞にはまってしまう。平日の夕方なのでちょうど通勤の帰宅時間帯に当たったのだろう。

高速道路を降りて漢江大橋を渡り都心部に入っていく。この漢江大橋の歴史が古く、日本統治時代の1917年に漢江を渡る初めての道路橋として架橋された。1982年に現在の4+4車線の新橋が架けられ、ソウルの南北市街を繋ぐ動脈として機能している。

漢江大橋

漢江大橋から先の都心部は、道路の中央部にBRTのようなバス専用車線が整備されており、一般車の渋滞の影響を受けずにバスは快走していく。

各停留所には長いプラットホームがあり、5台以上のバスが同時に乗降扱いできるようになっている。このようなバス優先の優れた仕組みを見るにつけ、日本のバスに対する交通政策の貧弱さを改めて痛感させられる。

新龍山駅バス停

19:10、ソウル駅に到着。所要時間は約1時間15分であった。

ソウル駅

ソウル → 東大邱(KTX)

ソウル駅の様子

KTXのチケットは旅行予約サイトTrip.comで予約済みだ。区間・乗車日・乗車列車を選択、座席の指定までできてしまう優れもの。電子チケットなので改めて紙の乗車券を手に入れる必要もない。

バスを降りて駅舎に向かう地下道の途中、地下鉄乗り場にICカードのチャージができる券売機があったので、手持ちのカード「T-money」にチャージしておく。操作画面には日本語も表示されるので安心。この「T-money」に代表される交通系ICカードは、韓国で公共交通を駆使して旅をするなら絶対に持っておいた方が良い。

ICカードにチャージができる券売機

地下道から地上に出ると有名なソウル駅旧駅舎が目の前に。これは日本統治時代に建てられたもので、既に現役の駅舎としては使われていないが、歴史的文化財として保存されている。

ソウル駅旧駅舎

予約した列車は19:43発のKTX165釜山行。時間も無いので先を急ぐ。駅構内はコロナ前とさほど変わらない様子でコンコースは多くの旅行者で賑わっていた。

ソウル駅舎
駅舎内

もはや駅で夕食をとる時間も無いので、構内の売店で弁当を購入。韓国に来たからには焼肉を食べねば、ということで焼肉弁当をチョイスした。

弁当店

乗車

発車時刻が迫っているためホームへと急ぐ。見慣れた古いタイプの車両(KTX10000号台)が既に停車している。フランスの高速鉄道「TGV」の車両をベースにしているため、雰囲気はよく似ている。

ソウル駅は韓国国鉄(鉄道公社)京釜線と京義線の起点である。駅名標の隣の駅「龍山」は釜山に至る京釜線の駅、反対の「新村」は新義州(北朝鮮と中国との国境駅)に至る京義線の駅。

相変わらずホームと車両床面には大きな段差がある。韓国の鉄道は、いわゆる”電鉄”と称される近距離電車と、長距離列車とでは輸送形態が大きく異なり、ホームの高さもその違いの一つ。日本の様な高床式となっている電鉄線に対し、長距離列車線はご覧の通りで、バリアフリーの観点から早急に改善すべきであるが、地上設備、車両の双方に大改修が必要なためハードルは高そうだ。

乗り口

座席は個人的な定番の進行右手窓側を予約してある。しかし、席に向かうと、何と車両中央の4人向かい合わせ席、いわゆる”お見合いシート”に当たってしまった。そういえば、このKTXの古いタイプの車両は日本の新幹線の様な回転座席ではなく、車両中央に向かって座席の向きが固定の”集団見合い形”であることをすっかり忘れていた。

お見合いシート

発車時刻までに間にぞくぞくと乗客たちが乗り込み、ほぼ満席となった。大きな荷物を持った旅行者風の客は少なく、仕事帰りの通勤客が主体であろうか。実は前日に予約の際、前後の列車を含めて検索してみたのだが、ほとんどの列車が満席になっていた。席が確保できただけでも幸運かもしれない。

19:43定刻にソウル駅を発車。既に陽は沈み、夕暮れのソウルの街を後にする。

さて、購入した弁当をいつ広げようかと思案。我がお見合いシートも4人で埋まり、それぞれスマホをいじったり本を読んだりして平和に過ごしている。さすがにこの中でニンニクとコチュジャンたっぷりの焼肉弁当を食する勇気は中々出てこない。

途中の大都市駅、大田駅での大量下車を期待したが叶わず。結局、弁当をテーブルに載せたままの状態で東大邱に向け列車はひた走る。

東大邱駅到着

21:30、東大邱駅に定時到着。空腹が限界に達し、このまま弁当を抱えて宿まで行く元気もないので、意を決してホームのベンチで食することにした。

今日は金曜日で増発されていることもあり、水西駅発のSRT(KTXとは別の会社が運行する高速列車)も含め、数分おきに頻繁に列車が発着する。こんな環境で弁当を食べるのも中々良いではないか。

東大邱駅ホーム

路線バスでホテルへ

ようやく弁当を平らげ気力を取り戻したところで、駅を出てホテルに向かうことにする。

東大邱駅前広場
東大邱駅舎

広い駅前広場を横切る道路(東大邱路)にあるバス停に向かう。東大邱駅周辺には複数のバス停があり、路線により発着場所が異なるので要注意。

以前当ブログでも紹介したことがある通り、大邱のバスは複数の事業者により運行されているが、路線の性格により塗色が統一されている。一番多く見かける青色は一般路線、赤色は急行系統、緑色は支線系統だ。

東大邱駅前バス停にて

今夜の宿は駅から少し離れた場所にある「大邱グランドホテル」。ホテル最寄りのバス停に向かう814系統のバスに乗車する。

待つこと2分程、すぐに目的のバスがやってきた。さっそく先ほどチャージしたT-monayカードをリーダーにかざして乗車。

バス車内

12分で目的のバス停に到着。ホテルに投宿した。

大邱の夜
大邱グランドホテル

(②につづく)

お知らせ

大邱グランドホテルの朝食や客室の様子は、姉妹サイトにて詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

【朝食記】大邱グランドホテル
韓国、大邱の中心部にある「大邱グランドホテル」の朝食レポートです。名門シティホテルのブッフェ朝食を頂きました。(2023年6月)いますぐ予約agodaから予約Booking.comから予約インフォメーション(2023年6月現在)朝食会場は5
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