成都双流国際空港からマカオ国際空港まで、マカオ航空に搭乗しました。成都市内から空港までの地下鉄アクセスも含め、搭乗の様子を詳しくお伝えします。
フライトデータ
項目 | フライト |
---|---|
航空会社 | マカオ航空(Air Macau) |
便名 | NX197 |
発地 | 成都双流国際空港(CTU) |
着地 | マカオ国際空港(MFM) |
機種 | A321-200 |
機体記号 | B-MBA |
出発時刻 | 予定16:05 実際16:10 |
到着時刻 | 予定18:45 実際18:47 |
所要時間 | 2時間37分 |
搭乗クラス | エコノミー |
座席番号 | 29C |
はじめに
マカオ航空(Air Macau)は、マカオを代表する航空会社。いわゆる”フルサービス”のキャリアである。現在は中国国際航空(Air China)の子会社となっている。
航空連合には加盟していないが、親会社の中国国際航空と、日本発着路線でコードシェア提携を行っているANAは、いずれもスターアライアンスに加盟している。
ハブ空港のマカオ国際航空から中国各地に路線を伸ばしており、今回搭乗した成都-マカオ線はマカオ航空の単独運航である。
今回の出発地、成都双流国際空港は中国西南地区最大の空港である。2018年の統計で、中国の空港における旅客利用者数ランキングで第4位であったとのこと。成田、関空など、日本の主要空港との間に直行便も就航している。
ターミナルは「第1ターミナル(1航站楼)」と「第2ターミナル(2航站楼)」の2箇所があり、前者は国際線と国内線の共用、後者は国内線専用のターミナルである。なお、中国から見て香港・マカオ・台湾は建前上”国内”ではあるが、この3地域へのフライトは「港澳台」という括りで国際線に準じた取扱いとなっている。
地下鉄で成都双流国際空港へ
成都市内から空港へのアクセスで、外国人にとって一番分かりやすく便利なのは、やはり地下鉄であろう。
2019年8月現在、第1、第2の両ターミナルまでは10号線が乗り入れている。起点は3号線、7号線との乗換駅、太平園駅(太平园站)。
乗り換えコンコースには、10号線の案内が分かりやすく掲示されている。
起点の太平園駅から、第1ターミナル駅( 双流机场1航站楼站)は4つ目、第2ターミナル駅(双流机场2航站楼站)はその次だ。2019年8月現在では、空港から先の区間は未開通となっている。
第1ターミナル駅までは15分ほどで到着。土曜日の午後だが、車内はそれほど混んではいなかった。この10号線は2017年に開業したばかりの新しい路線。車両もまだ新しい。
改札を抜けて地上に昇ると、ターミナルビル1階の入口前に出る。
チェックイン
出発ロビーの2階に向かう。今回搭乗するNX197便の出発時刻は16:05、まだ2時間半ある。
既にWebチェックインは済ましてあるので、荷物だけ預けて早めに搭乗エリアまで行ってしまいたい。
チェックイン案内表示でカウンター番号を確認。マカオ航空は13~15番とのことなので、早速向かう。
カウンターに到着したのは13:40。まだカウンター係員はいない。案内モニターを見ると、「14:35-15:20」と表示されている。手続き開始までまだ1時間近く時間があるが、既に並んでいる人がいた。
16番がWebチェックイン専用カウンター。ベルトパーテーションで明確に区切られており、分かりやすい。
チェックイン開始までそれほど混まないであろうと予想。カフェで一休みする。コンコース内には飲食店や土産物店が数軒ある。”パンダの聖地”らしく、パンダグッズが沢山売られている。
14:25頃、チェックインカウンターに戻る。通常のエコノミーカウンターはそれなりの行列ができていたが、Webチェックイン専用カウンターも予想に反しかなりの人数が並んでいる。
行列の長さとカウンターの数を見比べ、もしかしたら通常のカウンターの方が早いかもしれないと思ったが、係員もその状況を把握したのであろうか、通常カウンターの一つを閉鎖しWebカウンター担当が増員となった。状況に応じたオペレーションがきちんとできている印象。
搭乗客は主にマカオ居民と中国人であろう。列の前には中国人の若者グループが並んでいた。なお、中国人民がマカオに入境する際は入境許可証が必要なので、カウンターでそれを提示している。
無事チェックイン終了。今日はマカオでストップオーバー(途中降機)し、翌朝の便で成田に向かう行程になっている。搭乗券は中国国際航空の様式で、翌朝の成田便も同時に発券された。預け荷物はどうするか聞かれたが、着替え等が入っているので、マカオでピックアップすることにした。
早速保安検査と出国手続きに向かう。搭乗開始時刻は15:35。既に14:50を過ぎているので、それほど時間があるわけではない。
搭乗エリアに出るまで20分近くかかってしまった。搭乗開始まであと20分。時間があればラウンジを利用しようと思っていたが今回はパス。
国際線の搭乗エリアはそれほど大きくは無い。免税店やスタバ、土産物店などが並んでいる。
時間もないので店舗をチラ見しつつ搭乗口に向かう。ゲート番号は104番。一番奥にある。
搭乗
機内へ
15:35、定刻に搭乗開始。窓側の席なので早めに搭乗する。
機種はエアバスA321-200。同社のベストセラーA320シリーズの長胴型タイプだ。機体記号はB-MBA、経年6年半の機体。なお、同社の保有機種は、現在の所このA320シリーズのみである。
シート
エコノミークラスのシート配列は3-3の横6列。残念ながらマカオ航空の機体は個人用モニターは装備されていない。
シートポケットには機内誌と免税品カタログ等が入っている。なお、モバイル用の電源コンセントやUSBポートは見当たらない。
個人用モニターは無いが、飛行中は機内Wi-Fiに接続すると、手持ちのモバイル端末で機内エンターテイメントシステムが利用できる。メニューは映画やテレビ番組、ゲームなど。接続マニュアルはシートポケットに入っており、簡単に使える。
出発
Webチェックイン時に予約した窓側の28Aに着座。しばらくすると子連れの4人家族が乗ってきた。不運にもアサインされた席がバラバラになってしまっている様子。
その窮状をみた客室乗務員が、単独行の私に席を替わってくれないかと提案してきたので快諾。無事家族は同列3席+1席に落ち着くことになった。両親から丁重にお礼を言われた。
15:55にはほぼ搭乗が完了。乗務員がカウンターで乗客数を数える。機内はほぼ満席の様子だ。週末をマカオで過ごす観光客らしき姿もちらほら。
天井からモニターが出てきて安全ビデオが上映される。
16:10、定刻より5分遅れて出発。ベルト着用状況や荷物棚の確認など、客室乗務員が念入りに安全チェックを行っている。こういう動作がいい加減なキャリアはあまり信用できない。
ちなみに同社では、スマホ等の通信可能な電子機器は、離着陸時においては機内モードに設定してあっても一切使用禁止となっている。
16:32、北側にある滑走路の南側(RWY02L)から離陸。一旦停止するスタンディングテイクオフ。
機内サービス
16:43、ベルト着用サインが消える。しばらくして機内サービスが開始された。
2時間半程度の比較的短距離のフライトであるが、しっかりと機内食が提供される。しかしドリンクは水のみ。この点だけはLCCのような感じ。
機内食の味はまあまあだが、八角のような香辛料が使われていたので個人的には微妙。
到着
特に大きく揺れることもなく順調に飛行。18:00頃から降下を始める。
一旦海上に出てから大きく旋回し南側からアプローチ。18:43、RWY34に着陸。18:47に沖止めA12番スポットに到着した。
バスでターミナル入口まで移動。マカオ国際空港は非常にコンパクトな空港なので、移動距離が少なくて済む。
イミグレーションはマカオ居民のレーンに行く人が最も多かった。
明朝9:30発の成田行きに搭乗しなければならないので、今夜は空港隣接のホテルに宿泊する。ターミナル2階から道路を挟んで目の前にホテル入口があり、トランジットには非常に便利だ。
感想
マカオ航空は、前述した通りマカオ国際空港をハブとして中国各地に路線を展開しており、日本発中国行きでマカオ乗り継ぎの割安なチケットが出ていることも多い。
なにより、マカオ国際空港は非常にコンパクト。乗り継ぎ時も長い距離を歩くことが無いのでおすすめだ。
また、空港及び機内での係員によるオペレーションがしっかりしているという印象を持った。この点は中国本土の航空会社より一歩先んじていると言えよう。
残念な点としては、同社の保有機材はいずれも機内エンターテイメントシステムの個人用モニターが装備されていないこと。機内Wi-Fiに接続することで、手持ちのスマホ等で映画やゲームなどを楽しむことができるが、なにより電源が無い点が痛い。
現在は比較的短距離の路線展開であるが、今後中距離路線に就航するとなると、現行の設備では力不足となるであろう。
今後の展開に期待したい。
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