桃園国際空港から便利な空港バスで台北市内に向かいました。一部の路線は24時間運行を行っているので、MRT(鉄道)が終了した深夜の時間帯は重宝します。各路線の詳細(路線図付)と、実際に乗車した時の様子をお伝えします。なお、本記事の情報は2019年12月現在で各社公式サイト等からまとめたものです。経路や時刻、運賃等は変更となる場合がありますので、実際に利用される際は最新の情報をご確認ください。
はじめに
空港から台北市内を結ぶ空港バス路線は13路線。その内最も本数が多い路線は「1819」系統で、24時間運行されている。
いずれの路線もターミナル1とターミナル2の両方に発着する。
基本的に予約は不要。乗車方法は発券窓口、券売機等で乗車券を購入するほか、一部路線では台湾のIC乗車カード「悠遊カード」「一卡通」で乗車可能。
各路線の詳細は次の通り。
各路線の紹介
1819(国光客運)
台北駅を発着する。24時間運行で発車間隔は10~30分毎。所要時間は55分。運賃は大人135(深夜140)NTD、小児等70NTD。ICカード利用可(大人130NTD)。
1819A(国光客運)
地下鉄圓山駅経由を台北駅に発着する。運行本数は12往復。所要時間は70分。運賃は大人135(深夜140)NTD、小児等70NTD。ICカード利用可(大人130NTD)。
1840(国光客運)
松山空港を発着する。運行時間は桃園空港発6:00~24:10、松山空港発4:30~22:45で発車間隔は20~30分毎。所要時間は50分。運賃は大人135(深夜140)NTD、小児等70NTD。ICカード利用可(大人130NTD)。
1843(国光客運)
南港駅(転運站)を発着する。運行時間は桃園空港発6:30~23:30、南港駅発5:00~22:00で発車間隔は40~60分毎。所要時間は1時間30分。南港駅までの運賃は大人140(深夜145)NTD、小児等75NTD。ICカード利用可(大人135NTD)。
1841・1841A・1842・1842A(国光客運)
桃園市内一部区間で一般道を経由して松山空港を発着する。運行時間は桃園空港発5:50~22:30、松山空港発5:50~23:45で発車間隔は20~50分毎。所要時間は1時間15分。なお、一部経由が異なる1841A、1842、1842Aは各1日1往復のみ。松山空港までの運賃は大人93NTD、小児等47NTD。ICカード利用可(88NTD)。
5201・5203(長栄客運)
行天宮を経由し民生松江路口を発着する。5201は直行型、5203は桃園市内一部一般道を経由する各停型。5201の運行時間は桃園空港発6:15・8:00~24:30、民生松江路口発5:00~16:45で発車間隔は20~60分毎。所要時間は40~50分。運賃は5201は大人125NTD、小児等62NTD、5203は大人90NTD、小児等45NTD。
1960(大有巴士)
シャングリラ、グランドハイアット等のホテルを経由し地下鉄市政府駅(市府転運站)を発着する。運行時間は桃園空港発6:00~25:10、市政府駅発4:40~23:00で発車間隔は30~50分毎。所要時間は60~70分。運賃は運賃は大人145NTD、小児等70NTD。ICカード利用可。
1961(大有巴士)
大園區から桃園空港、台北駅を経由し小南門(聯合醫院和平院區)を発着する。運行時間は大園區発9:20~24:40、小南門発4:50~16:40で発車間隔は40~60分毎。所要時間は60~70分。運賃は運賃は大人100NTD、小児等50NTD。ICカード利用可。
1961A(大有巴士)
大園區から桃園空港、台北駅を経由し小南門(聯合醫院和平院區)を発着する。桃園市内一部区間で一般道を経由する。運行時間は大園區発6:00~23:20、小南門発4:30~22:50で発車間隔は40~60分毎。所要時間は60~70分。運賃は運賃は大人100NTD、小児等50NTD。ICカード利用可。
乗車記
エバー航空BR195便で桃園空港に到着した。ターミナル2到着ロビーに出たのは0:26。すでにMRTは運行終了している。
「客運巴士」という案内サインに従って足を進める。
バスのきっぷ売場に到着。カウンターは数ヵ所あり、運行事業者毎に分かれている。
これから乗る台北駅行1819系統は「国光客運」による運行。元省政府系の大手バス事業者だ。手前にある同社カウンターには行列ができていた。
きっぷ売り場の前は待合所となっている。一角には、国光客運の自動券売機(日本語表記あり)と、台湾のIC交通乗車カード「悠々カード」の発売機兼チャージ機がある。1819系統はこの「悠遊カード」でも乗車可能だ。
待合所から外にでると目の前にバス乗り場がある。乗り場(月台)は1番から8番まであり、1819系統は1番から発車する。
1番乗り場は台中行の1860系統と兼用となっており、それぞれ並ぶ場所が指定されているので間違えないように。
0:40発台中行のバスが停車中。係員がトランクルーム内に入り込んで荷物整理を行っている。
台中行がやや遅れて発車していった。国光客運公式サイトの時刻表によると、1819系統は0:39発があるはずだが、到着が遅れている模様。
0:53、1819系統のバスがやってきた。車体側面にはスロットの派手な広告がラッピングされている。
トランクルームに荷物を積み込み乗車する。予約は不要で座席の指定も無い。ターミナル1からの乗客で、すでに半分以上の席が埋まっていた。
シートは1-2の横3列。最前列の1列シートに座る。肘掛部には充電用のUSBポートが装備されているのがうれしい。
1:03、満席になったところで発車。乗車しきれない、いわゆる”積み残し”客が多数いる。
バスはすぐに高速道路の”国道2号線”に入る。機場系統インターチェンジから”国道1号線”を進む。
車窓右手には桃園市のビル群と工場地帯の夜景が見える。
しばらくすると台北市街が見えてくる。淡水河を渡ると台北市内に入る。
すでに時刻は1:30を回っている。渋滞も無く車の流れは良好。運転が荒いため逆に飛ばし過ぎの感がある。
今回は予約したホテルに近い”國賓飯店”で下車する。前方出入口上には停車案内のLED表示器があるので、確認の上乗り過ごしの無いようにしたい。
1:44到着。バスの運転手がトランクルームを開けてくれるので、預けた荷物をピックアップする。
このバス停の目の前にはセブン-イレブンがあるので便利だ。
バスは終点の台北駅に向けて発車していった。
感想
2017年3月MRTが開業するまで、桃園空港のアクセスは空港バスが主役であった。現在も、市内各所へ直行できるバスは特に大きな荷物を持っている時に重宝する。
乗り方は簡単。案内表示類も良く整備されているので、初めてでも迷うことなく乗ることができる。
ただし、これは台湾の中長距離バス全般に言えることであるが、旅客案内・発券が事業者別に分かれており、目的地に行くための総合的な情報が分かりずらいのが難点。これは日本の状況と良く似ている。この点においては、旅客案内・発券システムが統一されている韓国の高速バスシステムに軍配があがる。
MRT開業後も存在感を維持する空港バス。今後の展開に期待したい。
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