マカオ国際空港から成田国際空港まで、マカオ航空に搭乗しました。成都-マカオ-成田の行程で、マカオにおいてトランジットのため空港隣接のホテルで一泊しました。ホテルやマカオ航空ラウンジの様子もあわせて詳しくお伝えします。
フライトデータ
項目 | フライト |
---|---|
航空会社 | マカオ航空(Air Macau) |
便名 | NX862 |
発地 | マカオ国際空港(MFM) |
着地 | 成田国際空港(NRT) |
機種 | A320-200 |
機体記号 | B-MCB |
出発時刻 | 予定9:30 実際9:18 |
到着時刻 | 予定15:00 実際14:53 |
所要時間 | 4時間35分 |
搭乗クラス | エコノミー |
座席番号 | 16F |
はじめに
前回の記事で紹介した通り、マカオ航空(Air Macau)は、マカオを拠点とするフルサービスキャリアである。
日本には成田、関西、福岡に就航している。同社が運航する日本路線はANAとコードシェア提携を行っており、全便ANAの便名も付与されている。
なお、今回搭乗したマカオ-成田線は、2019年7月からダブルデイリー(2便/日)となり、非常に便利になった。
今回の出発地、マカオ国際空港は1995年に開港した比較的新しい空港。タイパ島東部にあり、滑走路は沖合に埋め立てられた人工島にある。
金皇冠中国大酒店について
前日夜に成都から到着後、空港隣接のホテル「金皇冠中国大酒店(Golden Crown China Hotel)」に宿泊した。
ホテルの入口は、ターミナルの2階(出発ロビー)から道路を挟んで目と鼻の先にある。トランジットや深夜着、早朝発のフライトには非常に便利な立地。
レセプション(フロント)は9階にある。中途半端な階数だが、実はコンベンションホールがある山側に出入口があり、こちらの方が本玄関。ロビーは豪華な造りで、”騎士”が出迎えてくれる。
部屋はやや年季が入っているが可もなく不可もなくといった感じ。寝るだけなら特に問題はない。ベッドメイクは今時珍しい掛布団をマットに巻き込むスタイル。
Wi-Fiはあるが、ベッド周辺に電源コンセントが無いのが難点。コンセントは3又タイプだが、日本で使われているAタイププラグが使える変換プラグが用意されている。
浴室はバスタブ付き。アメニティはホテルオリジナルのロゴが入ったものが一通り備えられている。
ブッフェの朝食はあまり期待しない方が良い。
7:30頃ホテルをチェックアウト。搭乗する成田行きNX862便は9:30発なので、まだ十分に時間がある。
チェックイン
日曜日の朝。出発ロビーはさほど混雑していない。NX862便は既にチェックインが開始されていた。
さすがマカオ航空のホームグラウンドだけあって、カウンターは”一等地”にある。
ANAの上級会員(プラチナ以上またはSFC保持者)は、マカオ航空のANAコードシェア便に搭乗する場合には、エコノミークラス利用でも各種の優遇措置(優先チェックインカウンター、ラウンジ、優先搭乗等)がある。これはNH便名のチケットでなくても有効だ。
前日、成都で搭乗手続きをした際に成田行きの搭乗券も発券されたが、通路側の席にアサインされてしまったため、カウンターで窓側に変更を試みることにする。夜行便や長距離フライトの場合は通路側を選択することが多いが、そうでなければ景色の見える窓側を選択したい。
非常口の席で良ければ窓側OKとのこと。搭乗券を再発券してもらう。
荷物を預け身軽になったところで、ターミナルを散策してみる。
ターミナル建物を出ると、2019年中に開業予定の、マカオ初の軌道系交通「澳門軽軌(マカオライトレール)」の駅が見える。工事はほぼ完了しており、最終的な仕上げの段階に入っている模様。
ターミナル2階の北側には、荷物一時預り所(行李寄存所)があった。荷物の梱包サービスもあるようだ。
また、3階にはスタバ等数軒の飲食店がある。
さて、ラウンジも気になるので、出国手続きに向かうことにする。保安検査場の入口は少し混雑していた。
10分ほどで出国完了。豪華な内装の免税店が目立っている。韓国サムスングループの新羅免税店だ。
エスカレーターで昇った上の階には飲食店がある。マカオ航空のラウンジもこちら。
マカオ航空ラウンジの様子
ラウンジはエスカレーターで昇って回り込んだ所にある。入口は非常にシンプルで、一見”会社の玄関”といった雰囲気。
受付で搭乗券とSFCのステイタスカードを呈示。しかし係員は入室可否が判断できないらしく、どこかに電話して確認していた。
しばらくして入室許可が下りた。室内はさほど広くは無いが、白が基調のクールな内装。シンボルマークの鳩が沢山飛んでいる。
室内は比較的空いていて非常に静かだ。ただ、時折係員が大声で”ファイナルコール”と叫ぶのにはびっくりしてしまう。
フードコーナーはなかなか充実している。先ほど朝食を食べたばかりなので、軽めに頂く。
テーブルにはコンセントがあり、日本のAタイププラグもそのまま使える。
搭乗
機内へ
搭乗開始時刻は9:00。時間になったのでラウンジを後にする。搭乗ゲートは8番。
搭乗開始とともに長い行列ができる。SFC保持者は優先搭乗の権利があるが、優先ゲートは閉じられてしまっている。係員に搭乗券とステイタスカードを呈示するとゲートを開けてくれた。
シート
機種はエアバスA320-200。機体記号はB-MCBで経年約6年半、2015年に親会社の中国国際航空から移籍してきた機体だ。
シート配列はA320標準の3-3の横6列。アサインされたシートはカウンター係員の案内通り非常口の席であった。
シートピッチは、心なしか昨日搭乗したA321より広い。非常口席だからであろうか。
この席の乗客は、緊急時には乗務員の指示により対応すべきことがあるので、その案内が座席に備え付けられている。
マカオ航空の機体は機内エンターテイメントシステム用の個人モニターは設置されていない。機内Wi-Fi接続により、乗客自身のスマホ等で映画やゲームなどのコンテンツを利用できる。
客室乗務員が私の名前を呼び挨拶してくれた。また、要求しなくても枕とブランケットを持ってきてくれた。ずいぶん待遇が良いが、SFCのおかげか。
出発
9:18、定刻よりかなり早く出発。昨日搭乗したフライトと同様、客室乗務員が安全チェックを念入りに行っている。
沖合にある滑走路の南端まで長距離タキシング。9:33、南側(RWY34)から離陸。一旦停止しないローリングテイクオフ。
10:05、シートベルト着用サインが消える。電子機器も使用可能になった。残念ながら窓の景色は雲ばかり。
搭乗率は8割程度か。日本人乗客も多い様子。アナウンスは日本語、中国語、英語。なお、日本語が話せる乗務員が2名乗務しているとの案内があった。
機内サービス
10:20頃から、機内サービスが始まった。水しかなかった昨日の成都便とは違い、ドリンクは各種そろっている。
機内食はチキンとポークの2種類。ポークを選択。成都便よりやや豪華だ。
機内食が配られている途中で、機体が大きく揺れた。かなり気流の悪い所を通過している模様。すぐにシートベルト着用サインが点灯し、機内サービスは中断されてしまった。
機体がドスンと落ちたような感覚があり、機内から悲鳴が上がる。機内食が飛んで行ってしまわないように、手で抑えながら食べる。
しばらくして機内サービスが再開した。それにしてもマカオ航空の客室乗務員は接客が非常に丁寧な印象。特に一人乗っていた男性乗務員の笑顔と気配りが見事だった。
到着
日本時間の14時過ぎに降下開始。霞ヶ浦上空から左旋回してB滑走路北側にアプローチ。14:47、RWY16Lに着陸。同時にA滑走路に777が並行して着陸する様子が見えた。
14:53、83番スポットに到着した。
感想
今回搭乗したマカオ航空。どちらかというとマイナーな部類に入る航空会社だが、接客サービスに関しては大手レガシーキャリアに負けないレベルの高さを実感した。
しかし、前回の記事でも記したが、個人モニターとモバイル電源が無い点が惜しい。今後、中距離路線を開設することになった場合には、”フルサービス”キャリアとしては遜色があると言わざるを得ない。
また、現時点では航空連合には未加盟であるが、同社のルーツであるTAPポルトガル航空、現在の親会社である中国国際航空、提携関係にあるANA、いずれもスターアライアンスに加盟している。障壁も少ないと思われるので、将来的には加盟を期待したい。
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